- 中村タイルのこと
『ありがとう!』と言われた 【タイル職人】という しごと (もう一度タイルだ!編)
私たちにはタイルがある
そうだ! もう一度 タイルだ!
あなたが生まれた時代には身近にタイルがありましたか?
私は、今の会社に就職するまでタイルというものを全く意識したことはありません。
ほとんどの方がそうなのではないでしょうか?
本当に必要なものは世の中からはなくならない。
でも、その価値を知られていなければ、どんなに良いモノであったとしても、存在していないのと同じことである。
もう一度 タイルが活躍していた時代に、時を戻す努力をしようと思う。
何ができるのか?
考えて・・考えて・・考え抜いたら・・・
答えが見つかりました!
結論は最後に書いてます
広く造ると書いて コーゾーです。
この30年間で、縮小してしまったタイル業界に、もう一度 花をさかせてみせようと思います(令和の花咲か爺さんを目指します
前回までのブログを読んでいただいた あなた ホントにありがとうございます。
まだ読んでいない あなた ここにリンクを張っておきますのでよろしければ、こちらからどうぞ
nakamuratile.hatenablog.com
前回までのあらすじは、お客様から【ありがとう】の声を頂けるほどタイル職人さんたちが大活躍を始め、信用の蓄積が新たなる事業展開へと結びついたところで力尽きました。
今回はここから
時は2005年、我々の事業は戸建て注文住宅から郊外型分譲住宅へと移行し、それに伴いLIXILの主力商品である住宅設備機器(ユニットバス・キッチン・トイレなど)を一緒に提案し販売することで急成長を成し遂げていました。
お客様も大手住宅会社をはじめ、地域ビルダーや工務店まで幅広く、エリアも関西一円へと広がっていきました。
社員も、私の事業部だけで12名と大所帯になり、20代中心の活気あふれるメンバーと、毎日朝早くから夜は遅くまで走り回る日々でした。
嬉しい悲鳴とは裏腹に、仕事量の増加は、未熟な我々を追い込みます。
若手社員の経験不足や繁忙期の職人さん不足など、想定外のトラブルに奔走する毎日が続きます。
売上拡大とトラブル件数は比例して増加していき、私のしごともお客様への営業活動からクレームの対応へと変化していきました。
更に【忙しさという悪魔】は、お客様の期待を超えるどころか、品質の低下や工期の遅れなど、要求事項を全うすることすらできない状態が起こります。
現場の職人さん達も疲弊していき、自信と活力が徐々に失われていきました。
この時、当時の部下に私が話した愚痴を思い出します。
『今の俺らは、高速道を260キロで走っている状態や 一歩間違えれば即死なんやけど ブレーキ壊れてるからスピード緩められへんわ(笑 』
自分達が提案した商品が形となっていく姿だけが当時の救いでした。
そんな中、建築業界を揺るがす大事件が起こります。
耐震偽装問題です!
一級建築士が行なった国土交通大臣認定構造計算ソフトウエアの計算結果を改竄した形での構造計算書の偽装を、建物の建築確認・検査を実施した、行政および民間の指定確認検査機関が見抜けず、承認した。地震多発国の日本において、建築基準法に定められた耐震基準を満たさないマンションやホテルが建設されていたという事実は、人命や財産に関わるものであることから、大きな社会問題となった。(Wikipediaより
この事件で我々を取り巻く環境は激変致します。
私の記憶が定かであれば、この事件以降、全国で確認申請が半年程おりず、新築工事を主とする事業形態の我々は1年後のしごとがなくなってしまいました。
私の会社では事業部ごとの独立採算制を起用しており、翌年の2007年は事業部発足以来初の赤字へと転落していきます。
ここから一機に、人生の下り坂を駆け抜けます。
2008年 リーマンショックが全世界を襲い我々建築業界も大きな波に呑まれていきます!
まさに、今まで10年かけて、自分達が築いてきた積み木の家が崩れていく瞬間でした・・・・
このとき私は、今まで共に汗をかいてきた多くの仲間を失います。
今思えば、弱い立場にいる方々に皺を寄せた結果だと理解することが出来ますが、当時は自分を守ることしか出来ませんでした。
売上は半分になり、若いタイル職人さん達は違う業界やしごとに移っていき、業界は一機に高齢化が進みます。
社員たちも不毛なしごとに疲弊していき、退社が相次ぎます。
残った社員は私を含めて5名となり、当時のお客様に『もう当社ではしごとを継続してお請けすることが出来なくなりました』と謝罪に廻ることになりました。
『うちは、タイル屋はあんたとこしか無いがな』と言われたときはホントに参りました。
創立60周年を迎えた2010年のことでした。
当時の私は39歳、社会人になって一番苦しい時だったかもしれません。
しかし・・・
捨てる神あれば拾う神ありです!
翌年、我が社にラッキーボーイとなる社員が入社いたします。
現在の開発事業部課長 荒川裕樹です!
入社当時は30才ぐらいだったでしょうか?
その頃の私は、日々目の前のしごとに追われ、入社したての新人へ教育する時間も余力も全くありませんでした。
入社したての荒川の印象は【何言ってるのか全く解らんやつ】でした(今でも 笑
なので、その時の荒川の記憶はほとんどありません。
当時は専務(現社長)が超スパルタ教育をしてました。
正直、この環境ではすぐに辞めちゃうだろうなと思っていました。
が、しかし・・・
一年後も奇跡的に生き残っておりました!!
ボロ雑巾のようになりながら(涙
そして、ここから更に奇跡が起こります。
耐震偽装直後に、専務(現社長)が新規チャネルの開拓として、賃貸アパート物件受注に向けての活動が実り、業界トップランナー企業と契約がまとまり、現場が動き出します。
今までの主力だった戸建て事業から集合住宅へと軸足を移すきっかけとなったタイミングでした。
その後、2011年から現在に至るまでの10年間で多くの方々の支援を頂いて、リーマンショック後に落ち込んだ売上を倍増することができました。
社員も11名の精鋭ぞろい??となり事業収益も安定し、損益分岐点にいたっては60%台という、エグザイルのようなスリムな身体を手に入れることが出来ました。
平
和が訪れた瞬間でした。
が、しかし・・・・
ほんとうにそうでしょうか?
現在、我が社でタイル事業に従事していただいている職人さんは約40名ほどおり、繁忙期では一日約80~100名のタイル職人さん達が各現場で汗を流してくれております。
去年、一昨年と続けて20代前半の職人見習いの若手も参入してくれました。
しかし、以前のようにお施主様やお客様から
【ありがとう】
と言われる機会がめっきりと減ってしまったように感じます。
我々を取り巻く環境が大きく変化したことも要因だと思いますが、環境を創っていくのが我々のしごとでもあります。
私がこの世界に足を踏み入れてからの30年間、タイルは家の外へと追いやられ、いつの間にかその存在価値を語られずに、世の中の片隅に追いやられてしまったのではないでしょうか?
その原因は、タイルがあなたの問題を解決できる素晴らしいアイテムであるということを、伝える努力を怠ってきたことだと思います。
私は今、文章というチカラでタイルが出来る問題解決を、あなたに届けていこうと思います。
そして、もう一度【タイル職人】が『ありがとう』と言われる しごとを広く造りだすことを使命として働いていこうと決めました(広造なので・・
そのための一歩を踏み出します!
非常に険しい道を選んだわけなので、この一年で先ずは賛同してくれる仲間を見つけていくことから始めていこうと思います。
ようやくこのフェーズの終わりが見えてきて安心しておりますが、最後に現在の構想をここでお話して終わりにさせてください。
タイルの需要喚起を考えたときに必要なことは何か?
それはもう一度身近にタイルを感じてもらうことだと思います
タイルが人の役に立つ場面を演出し体感していただくことが出来れば自然とタイルを選択することになる、そう考えました
そして一つのアイディアが浮かびました。
今回はここではまだ詳しくはハナシをしませんが資料のみ張っておきます。
次回以降のブログでセカンドフェーズとしてこの構想を展開していこうと考えております。
もし、ご興味を持っていただいた方がいらっしゃいましたら、是非コメントなどを頂ければ幸いです。
大変多くの方々からブログ読んだよとDMや直接声をかけて頂いて続ける活力になっておりますが、出来ればブログ下のコメント欄にいただければ嬉しいです。
最後にここまで読んでいただいた
あ な た
本当にありがとうございます。
ブログは読んで頂かないと存在していないのと一緒だと考えています。
出来るだけ多くの方々に、今現在の私の思いを伝えることで、何か行動を起こすきっかけになればと思い、魂込めて書いております。
もう一度だけ
ありがとうざいました
次回以降も書き続けて参りますのでご支援よろしくです。
おしまい