- 昭和レトロタイル
**昭和レトロタイルの奇跡
── 失われた鼓動が、いま手元に届くまでの物語**
昭和レトロタイルには、
ほとんど誰も知らない“裏の物語”があります
それを知った瞬間
僕の中で何かが静かに動き始めました
今日は、LINEでは書けなかった
この話の続きを静かにここへ置いておきます
※この記事の最後には
実物のタイルに触れられる体験会のご案内 があります
興味のある方はぜひ最後まで読んでください
■ 出会いのタイル

最初に見たときは、
ただただ「かわいい」「懐かしい」
そんな素朴な印象でした
でも、このタイルには
“見た目のかわいさ”では語りきれない背景があります
■ じつはこのタイル…
海外輸出専用品

この花タイルは
アメリカ西海岸の別荘などの郊外型住宅用のプールの壁に貼られていた輸出専用タイル
作られたのは、岐阜県多治見市・笠原町
昭和40〜50年代、日本のタイルが海外向けにどんどん輸出されていた時代です
国内には、ほとんど残っていません
もう、作ろうとする人もほとんどおりません
昭和という時代の“最後の鼓動”が詰まったタイル
僕がこのタイルに惹かれた理由は
まさにそこにあります
■ なぜ市場に出てこないのか?
製造していたのは、三協製陶㈱さん。
業界では“門外不出”と呼ばれる製陶所です
今年、社長さんに直接お会いする機会がありました
古い資料、当時の話、輸出の裏側、職人たちの姿──
貴重な一次情報をたくさん聞かせていただきました
その中でも、一番衝撃だったひと言。
「昔のレトロタイルは、20年前に全部処分したよ」
…全部?
そう、
工場には一枚も残っていない
だから市場に出ない
だから見つからない
だから“奇跡”なんです
■ ではなぜ、僕たちの手元にあるのか?

ここからが本題です
僕らの昭和レトロタイルのほとんどは
ある一人の方が大切に保管されていたものなんです
人から人へ、受け継がれてきたタイルなんです
■ 去年の春、とある骨董屋さんとの出会い
「一度、この方に会ってみてください」
そう紹介された骨董屋さんがいました
そこからすべてが始まります
最初はほんの数枚
でも僕は毎月のように通い
朝の時間を使って話を聞き続けました
骨董屋さんは
このタイルたちに宿る“時代の息づかい”や
商売への向き合い方を
たくさん教えてくれました
■ 商売とは、人との関係の積み重ね
骨董屋さんからの教え
「三流は売りつける。
二流は買ってもらう。
一流は…売ってあげる。」
タイルはただの“商品”ではない
その背景には人がいて
技術があり
時代がある
だからこそ、手に取ってくれた方の暮らしが少しでも豊かになるような形で届けたい
その想いが今の活動の軸になっています
■ 今、このタイルを届けたい理由

昭和の時代が終わり、必要とされなくなって消えていったタイルたち
でもその中にある色、
柄、
釉薬の表情、
職人の手の跡──
すべてが“生きてきた証”です
タイルの鼓動が、
あなたの暮らしのどこかで
そっと響きますように
そんな想いで活動しています。
■ タイルの物語を知りたい方へ
ここで少し特別なお知らせです
こちらに、タイルと出会った日のことをまとめています。
興味がある方はぜひご覧ください
■ タイルテーブルづくりを体験してみたい方へ
文章を最後まで読んでくださりありがとうございます
もし実物を触ってみたい方がいれば
今回の体験会をご案内します
【12月14日(日)開催|昭和レトロタイル体験会】
11:00〜16:00
場所:大阪市西区南堀江1-11-5
TILE SHOP NO TILE NO LIFE
- 予約不要
- 入場無料
- 未完成のタイルテーブルに昭和レトロタイルを並べる体験ができます
- 見るだけ、触るだけでもOK
まずはタイルに触れてみるところから
お会いできるのを楽しみにしています
NO TILE NO LIFE
嵯峨広造



